特定都市再生緊急整備地域の優良事業として認定
国土交通大臣は7月29日、「築地二丁目地区第一種市街地再開発事業」を東京都心・臨海地域の特定都市再生緊急整備地域における優良な民間都市再生事業計画として認定した。認定事業者は民間都市開発推進機構による金融支援や税制上の特例措置を受けることができる。築地は銀座や都心業務地区、湾岸部に近く、大規模な開発構想が複数進む地域である。今回の認定も単体建物だけでなく周辺都市空間との連携を重視した計画となっている。
歩行者回遊、交流、防災の3機能を強化
計画では歩行者ネットワークを整備して回遊性を高め、交流広場によって賑わいと快適性を向上させる。また帰宅困難者支援などの防災機能も強化する。東京都心の再開発では延床面積や用途構成だけでなく、地上・地下の歩行者動線や公共空間、災害時対応が事業価値の重要な要素となっている。周辺の店舗やオフィス、住宅にとっても、人がどの経路を歩くようになるかは立地評価へ影響する可能性がある。
再開発ニュースだけで周辺価格上昇を断定しない
再開発認定は地域の将来像を知る重要な材料だが、周辺すべての不動産価格や賃料が一律に上昇することを意味しない。工事期間中の動線変化や騒音、完成後の新規供給、用途構成によって個別物件への影響は異なる。海外投資家が築地や中央区物件を検討する場合、現在の賃料や成約価格に加えて、再開発の実施時期、駅や歩行者ネットワークとの位置関係、周辺の新規供給を確認する必要がある。完成時の価値だけでなく保有期間中の変化も投資計画へ織り込む視点が重要となる。