住宅・非住宅合計の指数は281.6、前月比2.7%減
国土交通省が7月31日に公表した2026年4月分の法人取引量指数によると、法人が取得した既存建物の住宅・非住宅合計の季節調整値は281.6となり、前月比2.7%減少した。2010年平均を100とする指数で、住宅合計は314.2と2.2%減少した。法人取引量指数は建物売買を原因とする所有権移転登記データから法人取得分を加工したもので、売買価格ではなく取引量の方向を見る統計である。機関投資家だけでなく一般企業や不動産会社など幅広い法人取得が含まれる点に注意が必要だ。
戸建ては増加、マンションは6.5%減
住宅の内訳では戸建住宅の季節調整値が376.4で前月比0.8%増加した一方、マンションは258.7で6.5%減少した。非住宅は234.4で0.9%増加しており、法人の不動産取得が全カテゴリーで一様に減っているわけではない。投資市場を見る際、取引金額の大型案件だけでは法人活動の件数面を捉えにくい。登記を基礎にする同指数は、法人がどの種類の既存建物を取得しているかを数量面から補完する役割を持つ。
海外投資家は法人需要の変化も出口分析へ活用
収益不動産を購入する海外投資家にとって、日本法人は将来の売却先となり得るため、法人取得量の変化は出口流動性を考える一つの材料となる。ただし指数低下だけで投資需要の後退を断定することはできない。大型物件一件の金額は反映されず、季節調整後の件数ベースの変化を示す統計だからだ。個別案件ではJ-REITや私募ファンドの取得、金融機関の融資姿勢、キャップレート、賃料、同エリアの売買事例と合わせて見る必要がある。今後マンション取得の低下が一時的か継続するかが注目される。