東京23区の区分価格が3998万円
LIFULLグループの健美家が8月12日に公表した2026年7月期の収益物件市場レポートによると、東京23区の投資用区分マンション平均価格は3998万円となり、直近1年間で最高値を記録した。全国の住宅系収益不動産では、区分マンション、一棟アパート、一棟マンションの3種別すべてで前年同月比の平均価格が上昇傾向にある。一方、前月比では全国平均が小幅に下落するなど、地域差も明確になっている。東京23区の価格の強さは、賃貸需要や資産流動性への評価が依然として高いことを示す一方、取得価格上昇による利回り圧迫にも注意が必要だ。
一棟マンションでも23区が首都圏をけん引
同レポートでは一棟マンション価格について、首都圏平均の前月比上昇率が2.84%だったのに対し、東京23区は7.36%となった。約5ポイントの差があり、収益不動産でも東京中心部への資金集中が確認できる。ただし、価格が家賃より速い速度で上昇すれば表面利回りは低下する。投資家にとって重要なのは『価格が上がっているか』だけではなく、実際の賃料収入、空室、管理費、修繕費、固定資産税、借入金利を差し引いた後のキャッシュフローだ。
海外投資家には出口価格と為替も重要
海外投資家の場合は、円建て資産価格と自国通貨ベースの投資収益が一致しない。購入時に円安で取得できても、売却時の為替や日本国内の金利環境によって最終収益は変わる。東京23区の流動性は地方市場より高い傾向が期待されるが、個別物件の駅距離、築年数、管理状態、賃貸契約、修繕計画による差は大きい。平均価格が高値を更新する局面ほど、表面利回りだけでなく、長期保有中の費用と出口価格を含めた投資判断が必要になる。