取得後20日以内の報告が原則

財務省が公表している制度概要によると、外為法では非居住者が日本国内にある不動産、または抵当権・賃借権など不動産に関する一定の権利を取得した場合、原則として「本邦にある不動産又はこれに関する権利の取得に関する報告書」を取得後20日以内に、日本銀行を経由して財務大臣へ提出する必要がある。使用するのは別紙様式第二十二である。報告は取得者本人だけでなく、居住者である代理人、不動産仲介業者などが行うことも可能で、書面のほかオンラインによる提出方法も用意されている。

居住用目的などには報告不要となる場合

財務省の記入手引では、非居住者本人、その親族、使用人その他の従業員の居住用として取得したものなど、一定の場合を報告不要としている。ただし、別荘やセカンドハウスのような短期滞在目的は、この居住用目的には該当しないと明記されている。この違いは海外買主にとって重要だ。また、非営利目的の業務遂行用、本人の事務所用、他の非居住者から取得した場合などにも例外が定められている。実際の報告要否は取得者の居住性と物件利用目的の事実関係に基づいて判定される。

購入可能性と行政報告は別の論点

外為法の報告制度は、非居住者による日本不動産の取得を一律に禁止する制度ではなく、取得後に一定情報を報告させる枠組みである。このため、日本で不動産を購入できるかという問題と、購入後にどのような届出が必要かという問題を分けて理解する必要がある。海外居住者が投資用マンション、一棟収益物件、土地、別荘などを取得する場合には、売買契約・登記・送金だけでなく、外為法上の報告要否も決済スケジュールに組み込む必要がある。20日という期限は取得後から進むため、海外に戻ってから対応する予定の場合ほど事前準備が重要となる。