2026年4月から非居住者の不動産取得報告を拡大

財務省は2026年4月1日施行の省令改正により、外国為替及び外国貿易法に基づく非居住者の国内不動産取得に関する事後報告制度を拡大した。財務省の制度案内では、非居住者が日本にある不動産または抵当権、賃借権などの権利を取得し報告対象となる場合、原則として取得後20日以内に『本邦にある不動産又はこれに関する権利の取得に関する報告書』を日本銀行経由で財務大臣へ提出する。2026年改正では従来報告対象外だった取引の一部が追加され、海外購入者にとって決済後の手続管理がより重要になった。

様式22は本人のほか日本の代理人からも提出可能

財務省によると、報告書は取得者である非居住者本人だけでなく、日本に居住する代理人、不動産仲介業者などが提出することもできる。書面だけでなくオンラインによる提出も可能で、日本銀行が2026年4月版の様式22と記入要領を公表している。報告制度には一定の除外規定があるため、すべての外国人購入が同じ扱いになるわけではない。重要なのは『外国籍かどうか』ではなく、外為法上の居住者・非居住者の区分と取引内容で判断される点だ。

売買契約だけでなく決済後のコンプライアンスまで工程化

海外投資家による日本不動産購入では、これまで登記、送金、本人確認、税務などが主要な実務として意識されてきた。2026年の制度変更後は、外為法の取得報告も決済後のチェックリストに組み込む必要がある。特に日本語を使用しない海外購入者では、報告期限や様式の存在を知らないまま取引を終えるリスクがある。仲介会社、司法書士、税務担当者がそれぞれ担当する制度は異なるため、誰が報告要否を確認し、誰が提出するかを決済前に明確にしておくことが実務上重要となる。