法人取得の動きが月次で低下
国土交通省は8月31日、2026年5月分の法人取引量指数を公表し、全国ベースで前月比5.2%減少したと発表した。この指数は、建物の売買に伴う所有権移転登記データから、法人が取得した住宅および非住宅の取引量を加工して指数化したもの。個人の既存住宅販売量指数と比較できるよう集計方法が統一されており、マンションでは30平方メートル未満を含む数字と除いた数字を併記している。5月は個人の既存住宅販売量指数も前月比3.5%低下しており、同月は法人・個人の双方で取引量が弱含んだ。
投資市場では売買価格と件数を分けて見る
法人取引量の低下は、そのまま不動産価格の下落を意味しない。都市部の地価は国土交通省の地価LOOKで上昇が続いており、取引価格と取引件数は異なる動きを示すことがある。金利、物件価格、売主と買主の価格目線の差が拡大すると、価格が高水準のまま取引件数だけ減少する局面も起こり得る。海外の法人投資家が日本物件を取得する場合は、対象セクターの売買事例、キャップレート、融資条件に加え、法人取引量の変化を市場流動性の補助指標として使うことができる。単月データのため過度な一般化は避ける必要があるが、今後も低下が続くかは2026年後半の投資市場を読むうえで重要になる。