政策金利0.75%が超低金利時代の投資前提を変える

日本銀行は2026年1月23日の金融政策決定会合で、無担保コールレート翌日物を0.75%程度で推移させる金融市場調節方針を決めた。日銀の6月公表資料によれば、2025年度はそれまで0.5%程度だった政策金利が2025年12月の会合で0.75%程度へ引き上げられている。日本の不動産市場は長期間にわたり極めて低い資金調達コストの恩恵を受けてきたため、政策金利の上昇は住宅購入者だけでなく、収益物件を借入れで取得する投資家の採算計算にも影響する。

投資物件は利回りと借入金利の差が一段と重要

不動産投資では、物件の賃料収入から得られる利回りと借入金利との差が縮小すると、元利返済後のキャッシュフローが悪化する。特に取得価格が高く、表面利回りが低い都心物件では、金利上昇の影響を受けやすい。一方、現金購入の投資家は直接的な借入負担を受けないが、市場全体で融資を使う買い手の購買力が低下すれば、売買価格の形成にも間接的な影響が及ぶ可能性がある。金利上昇期では、賃料上昇余地や物件の流動性といった収益以外の要素も価格を支える重要な条件になる。

外国人投資家には金利と為替の二つの変数

海外投資家の場合、日本国内の金利だけでなく円相場も投資収益を左右する。現金購入なら日本の融資金利への感応度は低いが、円建て資産の取得価格や売却時の為替差損益が発生する。日本で借入れる場合はさらに融資金利が加わるため、取得時に低金利だけを前提とした長期シミュレーションは適切ではなくなっている。2026年の日本不動産では、物件そのものの収益力に加え、今後の日銀政策、長期金利、住宅ローン・投資ローンへの波及を継続的に確認する必要がある。