東京23区8.7万円、㎡単価3134円
東日本レインズの2026年4~6月成約統計によると、東京23区のアパートは5212件が成約し、平均賃料8.7万円、平均面積27.89平方メートル、1平方メートル当たり3134円だった。東京都の23区外は1707件、平均6.7万円、㎡単価2132円である。同じ東京都でも23区内外で賃料水準が異なり、小規模賃貸住宅の投資では「東京都」という広い区分だけで収益を推計するのは難しい。物件単位では駅、徒歩分数、築年、設備、間取りがさらに影響する。
埼玉6.2万円、千葉6.0万円、横浜・川崎7.0万円
首都圏の他地域では埼玉県が平均6.2万円、㎡単価1872円、千葉県が6.0万円、1868円、横浜・川崎が7.0万円、2501円、神奈川県その他が6.3万円、1893円だった。東京都心より取得価格が低い地域では表面利回りが高く見えることがあるが、賃料も低くなる。さらに入退去頻度、募集期間、管理費、修繕費を考慮すると、単純に「郊外は利回りが高い」と判断することはできない。地域ごとの需要層を確認する必要がある。
一棟アパート投資は戸数ごとの空室リスクも評価
海外投資家が首都圏の一棟アパートを購入する場合、1室の平均賃料に戸数を掛けるだけでは収益予測として不十分だ。大学、工場、オフィス、駅利用者など周辺需要に偏りがある物件では、地域雇用や人口動向の変化が複数室へ同時に影響する可能性がある。一方、複数戸を持つことで1室退去の影響を分散できる側面もある。実際の投資判断ではREINS成約賃料に加え、現況入居率、更新状況、募集条件、原状回復費、建物全体の修繕計画を確認し、満室想定ではなく現実的な稼働率でNOIを試算することが重要になる。