全国8職種で不足率1.2%
国土交通省が8月25日に公表した2026年7月の建設労働需給調査によると、主要8職種の全国の過不足率は1.2%の不足だった。6月の1.0%不足から不足幅は0.2ポイント拡大した一方、前年同月の1.6%不足と比べると0.4ポイント縮小した。職種別では鉄筋工(建築)が過剰となり、それ以外の職種は不足。地域別では東北が過剰で、その他の地域は不足となった。全国一律ではなく、地域・職種ごとの差が大きいことが特徴だ。
工期と開発採算に関わる人材確保
不動産開発では土地価格や資材費だけでなく、施工人員を予定通り確保できるかが工期とコストを左右する。特に地方都市では大型工事が重なった場合、限られた技能人材の取り合いが発生する可能性がある。調査では9月の労働者確保見通しについて「困難」と「やや困難」の合計が26.3%。前年同月の28.1%より改善しているものの、4分の1を超える回答が確保に難しさを見込んでいる。
地方投資では地域ごとの建築条件を見る必要
海外投資家が地方都市でホテル、物流施設、賃貸住宅などを開発・取得する場合、東京より土地価格が安いことだけで採算性を判断するのは難しい。工事人材、資材輸送、建設会社の受注余力などが実際の開発期間に影響するためだ。既存物件の購入では直接的な影響は小さいが、大規模修繕や用途変更を予定する案件では施工体制の確認が重要になる。地方不動産市場を比較する際には、人口や賃料とともに建設供給能力も一つの指標となる。