東京駅と晴海五丁目を直接結ぶ

東京都は8月28日、東京BRTの「東京駅・選手村ルート」を9月16日から運行すると発表した。新ルートは東京駅と晴海五丁目を結び、予定便数は平日、土曜日、休日とも1日34便。運行時間帯は午前9時から午後5時で、1時間に1~2便を予定している。運行事業者は発表時点で認可申請中としている。晴海五丁目では東京2020大会の選手村跡地を活用した大規模住宅整備が進み、東京都の再開発事業では板状住宅21棟、タワー住宅2棟、商業施設1棟、合計5,632戸が計画された。人口増加に対して鉄道駅から距離のある湾岸部の交通利便性は、不動産評価の重要な論点となってきた。

湾岸物件では交通手段の実効性を確認

東京駅への直通ルートは、晴海から都心業務地区への移動選択肢を増やすという点で住宅利用者にはプラス材料となる。ただし、今回の運行時間は日中中心で、便数も鉄道と同水準ではない。したがって、不動産価格への効果を単純に「駅近」と同様に評価するのは適切ではない。購入者や投資家は、BRTの停留所までの徒歩距離、朝夕の通勤時の既存ルート、都営バスや大江戸線との接続、将来的な運行拡充などを合わせて見る必要がある。海外投資家にとっても、晴海や勝どき周辺は新しい住宅ストックが多い一方、交通インフラの変化が賃貸競争力に直結しやすい地域だ。今回の新ルートの実際の利用状況が、湾岸住宅市場を読む新たな材料になる。