ファミリータイプは前年比10.9%上昇
LIFULLが9月8日に公表した2026年8月の賃料動向によると、東京23区のファミリータイプ賃貸住宅の平均掲載賃料は26万3,148円となり、前月比1.6%、前年同月比10.9%上昇して過去最高を更新した。ユーザーから問い合わせが入った物件の平均賃料も18万4,381円で、前年同月比4.7%上昇した。住宅価格だけでなく賃料も上昇していることは、東京に居住する世帯の住居費負担と、賃貸物件を保有する投資家双方に重要な変化だ。
シングルは掲載と反響で異なる動き
一方、東京23区のシングルタイプ平均掲載賃料は13万5,764円で、前月比0.2%低下した。LIFULLによれば掲載賃料は5カ月連続の低下となったが、前年同月比では15.0%高い。また反響賃料は10万2,543円で前月比2.1%、前年同月比5.2%上昇し、過去最高となった。同じ東京23区でもファミリーとシングル、さらに「掲載中の物件」と「問い合わせを得た物件」で方向が異なるため、平均家賃だけを見た一律の市場判断は難しい。
投資家は家賃上昇率と取得価格を同時に比較
賃料上昇は収益不動産にプラス要因だが、東京では中古マンションなどの取得価格も上昇している。物件価格の伸びが賃料上昇を上回れば、表面利回りはむしろ低下する可能性がある。また既存入居者がいる物件では、市場募集賃料が上昇しても契約賃料が直ちに同じ水準へ上がるとは限らない。海外投資家が東京の賃貸マンションを検討する場合、現在賃料、市場募集賃料、退去後の想定賃料、管理費、修繕費を分けて収支計算することが重要だ。