制度を2030年入居分まで延長
2026年度税制改正により、住宅ローン控除の適用期限は5年間延長され、2026年1月1日から2030年12月31日までに対象住宅へ入居する場合に適用可能となった。今回の特徴は中古住宅への支援拡充だ。国土交通省によると、省エネ性能の高い既存住宅では借入限度額を引き上げ、子育て世帯・若者夫婦世帯への上乗せ対象を拡大するとともに、一定の既存住宅で控除期間を13年とした。また床面積要件を40平方メートル以上とする緩和措置を既存住宅にも広げた。ただし所得や世帯区分などにより50平方メートル以上が必要となる場合があり、物件面積だけで適用可否を判断できない。
中古住宅でも省エネ性能が価格要素に
従来、中古住宅の比較では築年数、駅距離、管理状態、耐震性などが中心だったが、税制面からも省エネ性能の重要性が高まった。認定住宅やZEH水準省エネ住宅などでは、一般の住宅と借入限度額や控除期間が異なるため、同価格帯の中古物件でも購入後の実質負担に差が生じ得る。売主や仲介会社にとっても、省エネ性能を客観的な書類で確認できる物件は説明上の強みになる。ただし制度は住宅の種類、入居時期、所得、借入状況など複数要件から成るため、「中古だから対象」「省エネなら必ず満額控除」という単純な制度ではない。
外国人購入者は居住・納税条件も確認
日本で住宅を購入する外国人でも、制度上の要件を満たす場合には住宅ローン控除が関係する可能性があるが、不動産を所有するだけで自動的に利用できる制度ではない。そもそも住宅ローン控除は自己の居住用住宅に関する所得税の税額控除であり、投資用や単なるセカンドハウスとは前提が異なる。海外居住者が日本の賃貸投資物件を現金で取得するケースでは通常の住宅ローン控除とは切り離して考える必要がある。購入者は物件価格だけでなく、住宅の性能証明、入居時期、融資条件、自身の課税関係を一体で確認することが重要だ。