法人の住宅・非住宅取得を指数化

国土交通省が毎月公表する法人取引量指数は、建物の売買を原因とする所有権移転登記データのうち、法人が取得した住宅と非住宅の取引量を加工して指数化した統計だ。2026年5月は全国で前月比5.2%減少した。個人向けの既存住宅販売量指数と集計方法を合わせているため、法人と個人の市場活動を比較する材料にもなる。マンションについては、投資用ワンルームの影響を把握しやすくするため、30平方メートル未満を含む数値と除く数値の双方を公表している。

価格統計と組み合わせることで市場を立体的に見る

不動産市場では価格指数だけを見ると、売買がどれだけ活発か分からない。反対に取引量だけでは、価格上昇や下落の幅を測れない。法人取引量指数は、地価公示、地価LOOK、不動産価格指数、REINSなど他の統計と組み合わせることで、企業の投資行動と市場流動性をより立体的に確認できる。海外法人が日本市場へ参入する場合も、同じ用途・地域で法人取得が増えているか減っているかは競争環境を判断する一つの材料になる。ただし指数は個別物件の投資適格性を示すものではなく、用途、地域、価格帯ごとの精査が不可欠だ。