東京法務局が8月19日に申請案内を更新

東京法務局は8月19日、不動産所有者が住所変更登記を申請する際の申請書、委任状、添付書類に関する案内を更新した。基本的な添付資料として、登記上の住所から現在住所への移転経緯を確認できる住民票の写しや戸籍の附票などが示されている。一方、法務局が住民基本台帳ネットワークを利用して住所変更の事実を確認できる場合には、住民票の写し等の添付を省略できる場合がある。ただし省略した場合でも住所移転日は申請書へ記載する必要があり、法務局側で確認できなければ追加資料の提出を求められることがある。

長期間の住所変更は証明資料が増える場合

実務上のポイントは、現在住所を証明するだけではなく、登記簿に記載された旧住所から現在までが連続して確認できるかである。東京法務局は住基ネットで確認可能な範囲について、現在からおおむね過去5年以内の住所変更履歴を一つの目安としているが、5年以内でも確認できないケースがあるとしている。複数回転居した人や長期間登記を更新していない所有者は、過去住所をつなぐ追加資料が必要になる可能性がある。2026年4月から住所変更登記そのものが義務化されたため、売却直前まで長期間放置するより、転居後に手続を進める方が書類収集を簡素化しやすい。

海外居住者は日本で取得できる資料を早めに確認

海外へ転出した日本人や外国人所有者では、住民票が既に除票となっていたり、現在住所の証明が外国機関発行書類になるなど、国内居住者とは資料構成が異なる場合がある。将来の売買では司法書士による本人確認や登記申請と並行して住所のつながりを確認するため、決済直前に問題が判明するとスケジュールへ影響する可能性がある。海外オーナーは権利証・登記識別情報、過去の住所資料、氏名変更を証明する書類などを保管し、住所変更が発生した時点で登記簿との不一致を確認することが実務的である。2026年以降、不動産所有者の書類管理は将来売却を円滑にするための重要な資産管理業務になっている。