全部情報330円、所有者事項140円

法務省によると、2026年4月1日から登記情報提供サービスの利用料金が変更された。不動産や商業・法人の「登記記録の全部の情報」は1件330円で、内訳は登記手数料320円と指定法人手数料10円。不動産の「所有者事項の情報」は140円、地図や図面が記録されたファイルの情報は360円となっている。オンラインで登記情報を確認する際の基本的な費用であり、日本不動産の売買・投資実務では少額ながら重要な調査コストとなる。

登記情報は広告資料とは役割が異なる

販売図面や不動産ポータルの掲載情報には所在地、面積、築年、価格などが記載されるが、権利関係を確認する目的では登記情報が重要となる。所有権、抵当権など登記された権利の確認は、物件購入前のデューデリジェンスの基本だ。ただし登記情報だけですべての物件リスクが把握できるわけではなく、マンションなら管理規約、長期修繕計画、管理費・修繕積立金、土地なら都市計画・接道・用途制限など別資料の確認も必要になる。

海外購入者ほど原資料を確認する価値が高い

海外投資家は日本語の販売資料を翻訳した情報だけで判断しがちだが、物件価格が数千万円から数億円になる取引では、登記情報などの一次資料を確認する費用は極めて小さい。特に売主名義、共有持分、抵当権等の有無、不動産の表示を仲介資料と照合することは基本的な確認作業となる。登記情報提供サービスで得られる情報は登記事項証明書そのものとは用途が異なるため、公的提出が必要な場面では適切な証明書を取得するなど、目的に応じた使い分けも必要だ。