法人取得の取引量が前月から減少

国土交通省は2026年10月30日、同年7月分の法人取引量指数を公表した。法人が取得した既存建物の所有権移転登記データを基にしたもので、全国の合計指数は季節調整済みで290.1となり、前月から2.1%低下した。住宅合計は316.9で1.4%減少、非住宅は240.1で3.1%減少した。指数は2010年平均を100としており、取引金額や投資収益率ではなく、登記データに基づく取引量の動きを示す。

戸建て・マンションも減少

住宅の内訳では、戸建住宅の指数が371.7で前月比1.9%減、マンションは268.2で0.3%減となった。住宅、非住宅とも減少したが、下落幅は用途によって異なる。法人取引量指数は既存建物を対象としており、新築不動産の取得や土地のみの取引を同じように把握するものではない。また、今回の公表は試験運用であり、単月の数値だけで投資需要の長期的な方向を判断することには限界がある。

海外法人の取得判断にも参考

日本で不動産を取得する海外企業や投資法人にとって、法人取引量指数は国内の法人取得活動を把握するための補助指標となる。ただし、指数には国内法人も含まれ、外国法人だけの動向を示しているわけではない。取引量の減少は必ずしも価格下落を意味せず、取得価格、賃貸収益、資金調達条件などを別途評価する必要がある。今後は住宅と非住宅の取引量の差が継続するか、金利環境の変化が法人の取得活動にどのように表れるかが注目される。