成約件数3979件、前年同月比24.6%増
東日本不動産流通機構が8月10日に公表した2026年7月の月例マーケットウォッチによると、東京、神奈川、埼玉、千葉を対象とする首都圏中古マンションの成約件数は3979件で、前年同月比24.6%増となった。1平方メートル当たりの平均成約単価は85.47万円で8.2%上昇し、平均成約価格は5303万円で5.0%上昇した。平均専有面積は62.05平方メートルで前年同月比3.0%縮小し、平均築年数は26.67年だった。成約件数と単価がともに前年を上回っている点は中古マンション市場の流動性を見るうえで重要な材料となる。
首都圏平均を東京23区の価格と混同しない
首都圏という統計範囲は東京都だけではなく神奈川県、埼玉県、千葉県を含む。したがって平均5303万円や平方メートル85.47万円という数字を、そのまま港区、千代田区、渋谷区など東京都心の購入価格とみなすことはできない。東京都内でも都心部、城南、城西、多摩では物件価格と流動性が大きく異なる。海外購入者は日本のニュースで「東京」「首都圏」「東京都」「23区」が混在しやすいことに注意し、個別物件を評価するときは同一マンション、同一駅勢圏、近い築年・面積の実際の成約事例を使うことが重要となる。
件数増加は売却機会を示すが個別価格は物件条件次第
成約件数が前年より増えていることは、市場で売買が成立している量が拡大していることを示す。一方で平均価格上昇をすべての物件へ機械的に当てはめることはできない。同じ建物でも階数、方角、眺望、リフォーム状態、管理費、修繕積立金、長期修繕計画などで評価は変わる。海外投資家が売出情報だけを見ていると、売主の希望価格と実際の成約価格を混同しやすい。東京不動産への投資では、広域統計で市場全体の方向を確認したうえで、個別物件では直近成約事例と将来の売却流動性まで評価することが重要になる。