2026年度も緩やかな成長を想定
日本銀行は8月3日に全文を公表した2026年7月の「経済・物価情勢の展望」で、2026年度の日本経済について、伸び率を縮小しながらも緩やかな成長が続くとの見方を示した。春以降の原油価格上昇を下押し要因とする一方、世界的なAI関連需要の増加、政府による各種施策、緩和的な金融環境が経済を支えるとした。2027年度以降は原油高のマイナス効果が薄れ、所得から支出への循環が徐々に強まると想定している。
不動産では金利と所得の両方を見る必要
不動産市場では金融政策が住宅ローンや投資用ローンの調達コストに影響する一方、所得や企業業績が住宅購入能力、オフィス需要、賃料などに影響する。そのため「金利が上がれば不動産価格が必ず下がる」と単純化することはできない。低い利回りで取引される都心収益物件ほど金利変動への感応度が高くなりやすい一方、賃料や所得が上昇すれば一定の吸収力が生まれる可能性もある。
海外投資家は為替だけに依存しない判断を
海外投資家にとって円相場は日本不動産の取得価格や売却時の外貨換算収益を大きく左右するが、長期投資では国内金利、賃料、物価、経済成長も重要だ。日銀の政策変更を予測して短期的に売買するより、金利が一定幅上昇してもキャッシュフローが維持できるかを事前に検証する方が実務的なリスク管理になる。今後の金融政策決定会合と銀行貸出金利の動きが引き続き焦点となる。