7月1日に令和8年分を公開
国税庁は2026年7月1日、令和8年分の路線価および評価倍率をホームページで公開した。路線価は相続税や贈与税を計算する際に土地等の評価基準として利用される。土地は本来時価で評価することが原則だが、個々の納税者が相続や贈与の発生時に適正な時価を判断することは容易ではない。このため国税局は全国の民有地について毎年路線価や評価倍率を定め、税務申告で利用できる統一的な基準を提供している。
売買価格や固定資産税評価額とは別の指標
路線価を日本の不動産の実際の売買価格と同一視するのは適切ではない。市場価格は物件の立地、形状、利用状況、需給や建物条件などによって決まる一方、路線価は相続税・贈与税の土地評価に用いる税務上の基準だ。また、地方自治体が固定資産税を計算する際の固定資産税評価額とも別の体系である。不動産を購入する投資家にとっては直接の購入価格指標ではないものの、将来の相続や贈与を含めた資産承継コストを考える際に確認が必要になる。
海外所有者も日本の資産承継では税務確認が重要
外国人や非居住者が日本の不動産を保有している場合も、日本国内に所在する不動産の相続や贈与では日本の税制が関係する可能性がある。ただし課税関係は所有者や取得者の住所、国籍、居住状況、資産の種類、租税条約等によって異なるため、路線価だけで税額を判断することはできない。2026年の路線価更新は、長期保有を前提とする海外投資家にとって、売却価格だけでなく資産承継まで含めた保有コストを再確認する機会になる。