首都圏平均は5928万円、上昇局面が2年続く
アットホームが2026年8月31日に公表した7月の首都圏中古マンション価格動向によると、1戸当たりの平均価格は5928万円となった。前月比、前年同月比ともに24カ月連続の上昇で、価格上昇局面が丸2年続いたことになる。東京都23区と東京都下、横浜市・川崎市、神奈川県のその他地域、さいたま市、千葉県西部・その他など幅広い地域で高値圏が続き、8エリアすべてが15カ月連続で前年同月を上回った。東京都、神奈川県、さいたま市、千葉県の複数エリアでは2017年1月以降の最高額も更新しており、首都圏の中古住宅価格が一部の都心地域だけでなく広域的に押し上げられている状況が確認できる。
東京23区は高値維持でも上昇率0.2%
注目されるのは東京23区の値動きだ。価格水準そのものは高い状態にある一方、前月比の上昇率は0.2%まで縮小した。中古マンション市場では、新築価格の上昇や供給制約を背景に中古への需要が流入してきたが、購入総額の拡大や住宅ローン金利の上昇は取得可能額を抑える方向に働く。今回の数字だけで価格転換を判断することはできないものの、「高値更新」と「上昇速度の鈍化」が同時に現れている点は、今後の需給を見る上で重要だ。売主にとっては過去の上昇率をそのまま将来価格に当てはめず、直近の成約・募集状況を地域別に確認する必要性が高まっている。
海外買主も総額と資金調達コストを重視する局面へ
外国人・非居住者を含む購入者にとっても、単純な円換算価格だけではなく、管理費、修繕積立金、税金、融資コストを含む総保有コストの比較が一段と重要になる。平均価格の上昇が続いていても、エリアや築年数、駅距離、専有面積による価格差は大きい。特に東京23区で上昇率が鈍化していることは、売り手優位一辺倒ではなく、物件ごとの価格妥当性がより厳しく問われ始める可能性を示す。2026年後半の市場では、価格そのものに加え、在庫期間、値下げ率、取引件数などが高値持続性を測る指標となりそうだ。