4月1日から住所変更登記が法的義務に

2026年4月1日、不動産所有者の住所・氏名などの変更登記が義務化された。法務省によると、土地や建物の所有権登記名義人は、登記後に住所や氏名、法人であれば名称・所在地が変わった場合、原則として変更日から2年以内に変更登記を申請しなければならない。従来は住所を変更しても登記簿上の住所変更は義務ではなかったため、古い住所のまま残る物件が多数存在し、所有者不明土地問題の一因となっていた。今回の制度は、登記情報と実際の所有者情報を継続的に一致させることを目的としている。

海外転居する所有者にも無関係ではない

日本の不動産を所有したまま海外へ移住する人にとって、住所変更は特に見落としやすい。売買時には登記上の住所と現在の住所のつながりを証明する必要があり、長期間更新していないと、過去の住民票除票、戸籍附票、海外住所を証明する書類などの確認が複雑になる場合がある。外国居住の外国人・法人についても、日本の不動産登記では住所証明情報の取扱いが定められている。非居住者だから登記管理が不要になるわけではなく、所有期間中に所在地や氏名・法人名が変わった場合には、日本国内の手続との整合を確認する必要がある。

購入後の「登記情報管理」が新たな実務項目に

外国人や海外投資家にとって、日本不動産の管理は賃料や固定資産税だけではない。住所等変更登記の義務化により、取得後に転居、帰国、法人所在地変更などが発生した際の登記情報更新も保有管理の一部になった。将来売却する段階で初めて修正しようとすると、住所履歴を証明する書類収集に時間を要する可能性がある。法務省は制度に関するQ&Aを更新しており、具体的な適用関係や必要書類は所有者の状況で異なる。2026年以降、日本不動産の長期保有では、税務・賃貸管理と並んで「登記名義人情報が現在の状態と一致しているか」を定期的に確認することが実務上の基本となる。