住所・氏名の変更から原則2年以内に登記
2026年4月1日から、不動産の所有権登記名義人が住所や氏名、法人名などを変更した場合、原則として変更日から2年以内に変更登記を行うことが法律上の義務となった。義務化前に住所や氏名が変わっている所有者についても、東京法務局は2028年3月末までに変更登記が必要と案内している。制度導入の背景には、登記簿上の所有者情報が更新されず、所有者不明土地の一因となってきた問題がある。2026年8月19日には東京法務局が住所変更申請に必要な書類等の案内を更新した。
住基ネットで確認できる場合は書類省略も
東京法務局によると、住所変更登記では原則として住民票の写しや戸籍の附票など、登記上の住所から現在の住所への移転経緯を確認できる資料を用いる。ただし法務局が住民基本台帳ネットワークを利用して変更事実を確認できる場合は、住民票等の添付を省略できる場合がある。法務省はさらに、検索用情報を申し出ることで、その後の住所変更を法務局が職権で登記する『スマート変更登記』も設けている。制度を利用できる所有者にとって、将来の住所変更時の事務負担を減らせる仕組みとなる。
海外転居した所有者は特に登記情報との不一致に注意
外国人や日本から海外へ転居した所有者にとって重要なのは、売却時になって初めて登記上の住所が過去の国内住所のままだと判明するケースを避けることだ。不動産売却では登記名義人の本人確認や住所のつながりを証明する作業が必要となり、海外在住者は日本の住民票が取得できない期間が長くなるほど証明書類が複雑になる可能性がある。今回の義務化により、購入後の住所管理も不動産保有の継続的な実務となった。海外所有者は取得時だけでなく、転居・法人移転後にも登記情報を管理する必要がある。