5月はマンションの低下が目立つ

国土交通省の既存住宅販売量指数によると、戸建て・マンション合計の季節調整値は2026年4月に前月比1.3%減、5月に同3.5%減となり、2カ月続けて低下した。5月のマンション指数は前月比4.4%減、30平方メートル未満を除くマンションも4.1%減となった。これは全国の登記データを加工した取引量指標であり、売却価格そのものを示すものではない。一方、主要都市の地価は上昇が続いているため、「価格は高いが成約件数は伸びにくい」という市場状態が地域によって起こる可能性がある。

売却では査定価格と成約価格を区別

売主にとって重要なのは、ポータルサイト上の募集価格や査定額ではなく、同じエリア・築年・面積帯で実際に成約している価格と期間である。市場流動性が弱くなると、相場より高い価格で売り出した物件が長期間残り、その後の値下げ幅が大きくなる場合がある。海外居住オーナーの場合は、売却時の10.21%源泉徴収が発生する可能性もあるため、手取り額を算出する際には価格と税務手続きを分けて確認する必要がある。全国指数だけで個別物件の売り時を決めることはできないが、取引量の連続低下は、売却戦略を組む際に無視できない市場データとなる。